国立国際美術館で開催されている、開館40周年を記念した現代アートの展示に行ってきました。
トラベラー まだ見ぬ地を踏むために と題され、
40組以上の国内外のアーティストが参加し、作品が公開されています。
所蔵作品も含めてですが、かなりのボリュームです。
一人のアーティストを掘り下げた展示ではないため、
たくさんの作品の中からお気に入りのアーティストを見つけるにはもってこいではないでしょうか。

時間、場所を越えて鑑賞する

作られた年代も場所もアーティストも、それぞれ違うため、
全てをしっかりと鑑賞するには時間がとてもかかります。
そのためなのか、アーティストそれぞれの作品集・著書が置かれているスペースが設けられていました。

私が行った日は日曜だっため、多くの人が順番に鑑賞するしかありませんでしたが、
作品の前で自分の考えを伝えあうグループがいたり、一角を行ったり来たりしながら観る人もいました。
様々な鑑賞方法があって、実に面白い光景でしたよ。

トラベラー国立国際美術館2

トラベラー国立国際美術館3

絵画を観るような鑑賞の仕方ではない

本来アートは「技術」をみせるものですが、現代アートは違います。
美術品のような美しさを追いかけるのではなく、技法を見せて評価してもらうものでもありません。
過去に良いとされ評価されてきたものは、
本当に良いものなのかを問題提起するようなものと言って良いかと思います(あくまでも私の考えです)。
また、時代が変わることで変化する関係性を表現するものであったりします。

トラベラー国立国際美術館4

トラベラー国立国際美術館5

よく知られているマルセル・デュシャンの「泉」のように、アート自体は何なのか。
評価とは何なのかを考えさせるようなアートの存在があるから、
この現代アートのジャンルは面白いんですよね。
現代アートは自分で全てを作る必要はなく、問題提起をすることがアートであるという事です。
なので、物を作品としないものまで展示されていました。

・体験型作品
・音や映像のインスタレーション作品
・パフォーマンス作品

はじめは理解に苦しむものもあるでしょうが、
アーティストが伝えたい事は何なのかを知っていけば、作品を通して考える事ができるでしょう。
きっかけをつくり気付かせてくれた作品。
それを体験しなければ得られない思考をする時間がここにあります。

現代アートが気付きを与える

理解し難いものは表に出にくく、
簡単な言葉に置き換えられるほどの分かりやすい表現は表に出やすい。
「美しい」「可愛い」「鮮やか」「残酷」「怖い」などなど、
アーティストの表現の仕方で出来上がるものは大きく変わります。
デザインの仕事はこの作業を行なっているようなもので、
多くの人に理解してもらえるように、色や素材、形を選択します。
これは、客観視をすることで行える作業で、
アートを俯瞰で見て、便器を作品にして問題提起をしたことと同じ事だと思います。

この考え方で「幸福」について考えると、必ずしも「富」に結びつくわけではなく、
時代が進めば「労働」の意味や「お金の必要性」についても疑問が生まれ出すでしょう。

そんな現代アート作品は、どこの国でも生まれ出しています。
特に先進国で多いのではないかと思いますが、
そういった作品が多くの人に目に触れだし理解されれば、
新しい時代の変化が起きる時なのかもしれませんね。

国立国際美術館にて
2018年5月6日(日)まで開催です。

アート・デザインに興味のある方はぜひ。
http://www.nmao.go.jp/exhibition/2018/40th.html