美術館の外には大きなあのカボチャが置いてあり、
色にしても、建物とのギャップからしても、ものすごいインパクトです。

草間彌生カボチャ

今回の展示は美術館側がこれまで収集してきた草間さんの作品を一部公開するというもので、
コレクションのうちの半分以上が草間彌生さんの作品というのですからとっても片寄りのある収集ですよね。
350点を超える草間さん作品の内、数十点が展示されています。
昔に描かれた作品も見ることができ、今の作品との違いを間近で確認できます。
壁にただ展示されているだけなので、鼻先が画面に触れてしまう程まで近づいてみる事ができます。
筆の動きや厚く盛られた絵の具の凹凸までも、じっくり見ることができますよ。

草間彌生作品

草間彌生作品アップ

展示会場に掲示されているのは草間彌生さんの言葉そのままではなく、
芸術の世界に生きるインタビューアーやライターさんのフィルターを介して解釈されたもので、
本人の伝えたいことそのままを受け止めるには、同じ経験をしなければ難しいもの。
他人を理解することは永遠にできないものであるのに、なぜにその作品の価値は上がり、人気があるのか。
そこがデザイナーとしても気になるところです。

物の価値は「需要と供給のバランス」にありますが、さらに価値を高めるのが「希少性」「話題性」などになるでしょう。
さらに、草間さんの作品には「ポップさ」があるので、さらに女性層に対しての「人気度」があると思います。
展示会場でも一部の作品は撮影が許可されており、各々が写真におさめて、SNS等でアップするような状態。
これにより気になった人は来場し、さらに拡散される。

その効果は、来場者数を増やすだけでなく、利用する交通機関や周辺の飲食店などにも影響します。
その人気ぶりからか、展示は2018年2月25日(日)まで開催期間延長となっています。
ものすごい効果です。

草間さんと言えば…

ルイビトンなどのファッションブランドとのコラボや、直島の大きなかぼちゃ作品、
最近でいえば草間さんの美術館もできましたが、
小さなころから統合失調症のために幻覚や幻聴に悩まされ、それらから逃れるために描いていることが知られています。

草間彌生さん

一筆一筆真剣に描いている事が間近で見るとわかり、
写経をしている感覚なのではないかと、個人的には感じてしまいました。

こういった芸術・デザイン関連のイベントや展覧会で必ず行われている物販ですが、とにかく割高。
作者の知名度やブランド力などによって違いはあるものの、
キーホルダー一つで3000円を超えるとは驚きでした。
この利益は何パーセントくらいが、どこに落ちるのかとても気になるものですが、
どんなイベントやコンサートでも、この物販が大きな利益を生み出します。
「所有欲」や「お土産」としての位置づけであり、これがあるからファンは増えるのです。

草間彌生さんというブランドは…

メディアによる操作・価値の植え付け作業も大きな比重をもっているでしょうが、
その人の伝えたいことが、単純でストレートな表現を通して、よりクリアに伝えられているか。
そして、そこにパワーがあるかどうか。
これに尽きるのではないでしょうか。

草間彌生作品

ブランディング作業は、その物や人、企業の魅力をクリアに伝える事であり、
決して「嘘」や「イミテーション」で伝えるものではないということです。
紆余曲折して続けてきたとしても、変わらないストレートな部分が見えるから、
そのコアの価値が高くなる。そう思います。

誰の心にも必ず残る単純な曲線とカラーコントラスト

単純化とアイコン化で、伝えたい部分だけをそのまま表現に変えた、繊細で大胆な画風

ストレートに考えて、誰がこのような独特な作品を作れるだろうか。
そう思うコレクション展でした。

京都 祇園
フォーエバー現代美術館にて
2018年2月25日(日)まで開催です。

アート・デザインに興味のある方はぜひ。
http://www.fmoca.jp/